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【精熟思読初日】
凡例 ; エセ―(一) p3-p4
ワクワク気分で「エセ―(一)」の最初のページを開き、「p3-p4」の凡例※1を精熟思読。
※1 書物のはじめに掲げる、その書物の編集方針や利用のしかたなどに関する箇条書。例言。
すると、最後に「…、解題※2は最終巻に収録する。」と。
※2 書物や作品の著作者、著作の由来・内容、出版の年月などについての解説。
モンテーニュの年譜 ; エセ―(六) p223-p234
そこですぐさま「エセ―(六)」を手に取り、ページをパラパラとめくった。
「おおっ!」ってな感じで、「モンテーニュの年譜」を発見。
ゆえに、解題にいく前に「年譜」をゆっくりと追った。
疑問・曖昧な語彙をウェブで検索しつつ…。
モンテーニュという人物の出自が分かり、人間関係もざっくりとらえることができた。
解題 ; エセ―(六) p235-p250
次に、「解題」に進んだ。
モンテーニュは、ジャック・アミヨ※の「プルータルコス倫理論集(フランス語訳)」を愛読し、「プルータルコス」をエセ―全巻を通じて、なんと「400箇所」も引用しているとのこと。
※ フランス・ルネサンス期の翻訳家、人文主義者。プルタルコスの仏訳で名高い。
さらに、第二巻第四章で「自分がこうして物を言い、物を書くのも、すべてアミヨその人あればこそだと告白している」と。
おお、正にこの「プルータルコス倫理論集」に相当するのが、私にとっての「Incerto:インケルトー Nassim Nicholas Taleb:ナシーム・ニコラス・タレブ著」だ。
ちなみに、モンテーニュの存在を教えてくれたのは、タレブの著書※「反脆弱性」だ。
※Incertoとはタレブの著書シリーズのこと。著書「まぐれ」のなかで、タレブはモンテーニュに共感する箇所を多く載せている。そして、モンテーニュはその他の著書でもちょくちょく紹介。
正直、モンテーニュほどの人でも、引用を多用するんだということが知れて安心した。
もちろん、そのことについての自分で思索することを忘れてはいけない。
訳者あとがき ; エセ―(六) p251-p252
それから、「訳者あとがき」を精読。
ここまでで、エセ―の全体像をぼんやりだがつかむことができた。
読者に ; エセ―(一) p9-p10
「読者に」を読んでこの日の精読を終えた。
感無量、脱帽、恐れ入った、素敵過ぎた、…。
イイねって感じだった。
翌日も再読してしまうくらいに。
さあ、ここからが楽しいエセ―の旅だ。
【2日目】
第一巻 第一章 人はいろいろな方法によって同じ結果に到達する ; エセ―(一) p9-p10
CORE
・人間というものは驚くほど空な、変わりやすい、不安定な存在である
・人間について恒常斉一な判断を立てることはむずかしい
こんな感じで、エセ―を日々「精熟思読」し、モンテーニュから知恵を授かっている。
Further Reading: 参考・関連図書
Au lecteur
C’est ici un livre de bonne foi, lecteur. Il t’avertit, dès l’entrée, que je ne m’y suis proposé aucune fin, que domestique et privée. Je n’y ai eu nulle considération de ton service, ni de ma gloire. Mes forces ne sont pas capables d’un tel dessein.
Je l’ai voué à la commodité particulière de mes parents et amis : à ce que m’ayant perdu (ce qu’ils ont à faire bientôt) ils y puissent retrouver aucuns traits de mes conditions et humeurs, et que par ce moyen ils nourrissent, plus entière et plus vive, la connaissance qu’ils ont eue de moi.
Si c’eût été pour rechercher la faveur du monde, je me fusse mieux paré et me présenterais en une marche étudiée. Je veux qu’on m’y voie en ma façon simple, naturelle et ordinaire, sans contention et artifice : car c’est moi que je peins. Mes défauts s’y liront au vif, et ma forme naïve, autant que la révérence publique me l’a permis. Que si j’eusse été entre ces nations qu’on dit vivre encore sous la douce liberté des premières lois de nature, je t’assure que je m’y fusse très volontiers peint tout entier, et tout nu.
Ainsi, lecteur, je suis moi-même la matière de mon livre : ce n’est pas raison que tu emploies ton loisir en un sujet si frivole et si vain. Adieu donc.
https://bohemegalante.com/2020/06/08/montaigne-au-lecteur/
「エセー 6冊セット (岩波文庫) p9 読者に」
私はモンテーニュの「原書」が読めない(∵フランス語、ラテン語、ギリシャ語がチンプンカンプン)。
∴Nassim Nicholas TalebのINCERTOを通じて、モンテーニュを知り、TalebがINCERTOで語っているモンテーニュこそが、私のMore Realモンテーニュ像だ(そうやって、モンテーニュを感じることしかできない、情けない自分がいる)。
∵日本語版・英語版は、私が知らない訳者を通じて翻訳されたもの。
∴「日本語版エセー(上の写真のもの)」を買ってはみたものの、読んでて自分が空しくなってきたので、途中で止めてしまっている。